ネック内重量調整の是非
【2009年11月17日(火)】
ネック内重量調整に関して、やたらとやかましい工房があります。それに関する疑問を記事に書いたところ、club職人さんがそれについて、コメントを下さり、さらにはご自分のblogでも言及して下さいました。
ちょっと引用させていただきます。
例えば、ヘッド重量250gのホーゼル内に3gの鉛を入れた場合、何%ヒール側によるのか?
わずか1.18% です。
これが3%になると、シャフト軸線上なので、ヘッドは実質重量以上に重く手に伝わります。加えて、シャフトの撓り機能も抑止されてしまいます。
鉛調整は3g以内に抑えて、他の方法でバランス調整をおこないます。他の方法・・・それを独自にあみだすのが職人の仕事です。
3グラムまでなら問題ないということらしいですね。
自分はクラフトマンではないので、何グラムまでなら大丈夫というような判断はできません。しかし今回のclub職人さんのコメントには、なるほどな……と思わされる部分がありました。
3グラムまではOKということは、5グラムはアウトということですよね。その理由が重心が何ミリずれる……といったことではなく、「シャフト軸線上なので、ヘッドは実質重量以上に重く手に伝わります。加えて、シャフトの撓り機能も抑止されてしまいます」というところ、非常に興味深く読ませていただきました。
数値ではなく、感覚で判断しているところが、流石だなと思った次第です。
ネック内重量調整を完全否定される方は、フェース面上の芯がズレるというようなことをおっしゃいます。ま、多少はズレるでしょう。だから、どうしたの……って思うんです。
疑問点をいくつか列挙してみましょう。
@そもそもアイアンの全番手のフェース面上の芯の位置は揃っているのか?
重量の精度も不十分なわけですし、ネックの穴も全てネック中央に真っ直ぐ空いているのかどうか……?その程度の精度のヘッドで、重心位置がきちんと揃っているとは思えない。
コンマ数ミリ重心が動くことに神経質になるなら、デフォルトの状態における重心の位置に関して、しっかりと測定したりしているのであろうか?
重量もロフトもライも精度はバラバラだけれども、重心位置だけは市販状態でピッタリと揃っているなどということは考えにくい。
A仮に市販品の重心位置が揃っていると仮定すると、ネック内重量調整を行った場合、確かにフェース面上の芯の位置は動くだろう。だから、ネック内で重量調整すべきでないというのは、理屈のうえでは分からないでもない。
しかし、だとすればフェースの裏側に鉛を貼るのも同じではないのか?
ヘッドの裏側に鉛を貼れば、重心位置はわずかに後方に移動するはず。そうするとフェース面上の芯の位置は、やはりコンマ数ミリ上方に移動するはずだが、これは問題ではないのか?
コンマ数ミリの世界であれば、どちらにしてもたいした問題ではないと思うのだが、何ゆえネック内重量調整だけを問題にするのか?
Bネック内重量調整を悪者にすれば、とりあえずシャフトを外し、再度組み立てることになるので、工賃稼ぎにはなる……というのが真相なのではないか?
実際に効果があるわけではないが、もっともらしい説明をすれば、プラセボ効果もあるからアマチュアゴルファーを騙すのなんて、ちょろいもんだ……なんて考えているのでは? ついでに「スパイン調整もしておきました」なんて言っておけば、感謝されることはあっても、文句を言われることはない。
ちょっと意地悪な見方をしすぎていますかね?
あくまでも個人的な推測ですから、間違っていたらごめんなさい
でも、100%間違っているということはないと思っています。
本当はもっと重要なことがあるはずです。
自分の中では、きちんとした調角というのが一番大事なことだと思います。
ロフト角、ライ角、プル角。
ロフトとライは測定器具ありますが、プル角を測定できる器械がある工房は皆無に等しいです。まあ、測定が全てではないので、目視できちんと調整できるのであれば、それでもいいのですが。
金属の性質を考えると、上の3つの角度は連動して動いてしまう可能性が大です。測定機器を使い、たとえばライ角のピッチをきちんと合わせようとだけすると、他の2つの角度が変わってしまいます。そのあたりを考慮して、いい塩梅に調整をしていく作業というのは、相当に難しい作業だと思います。下手な人に任せたら、とんでもないことになってしまう危険性は十分にあります。調整クラブが時に市販品のつるしの状態よりも悪くなってしまっているケースもありますが、それはこのあたりの事情に起因していると思います。
ライ、ロフトまでは合わせられても、プル角までしっかり計算して調整できる職人さんやクラフトマンの方が、どれだけいるでしょうか?
調角をしっかり行い、重量調整やバランス調整、グリップの装着まできちんとこなすというのは、想像以上に難しい作業だと思います。
測定機器と工具をそろえただけで素人ができるような作業ではありません。
鋭敏な感性と芸術的な目、そして器用な腕がなければできるものではありません。
club職人さんは、必要以上のネック内重量調整を行った場合、「ヘッドは実質重量以上に重く手に伝わります」と感性の領域の話をされています。やれ、バランスがとか、重心距離がとか、数値だけでクラブ性能を云々するクラフトマンとは違いますね。
ライもロフトも、重量もバランスも、きちんと数字が調整されているに越したことはありません。しかし、最も大事なことは、パター以外の13本のクラブが同一のスウィングで同じ方向に飛んでいくことだと思います。
それには視覚的な要素も含め、さまざまな数値では表せないファクターがあると思います。極端なことを言えば、数値は揃っていなくても、13本が同じフィーリングになるのであれば、それはそれで構わないのだとさえ思います。
以前、半分悪口のつもりで「測定屋さん」という言葉を使ったことがあります。機器で測定して、「お客さん、数字が合っていませんよ。数字合わせておきましょう」って言うだけなら、必要な機材さえ揃えれば、自分でもできます。
職業としてクラブいじる方がそれではダメでしょう……と思います。
ちょっと偉そうに書きすぎちゃいましたね。
ちょっとだけ反省します。
ちょっと引用させていただきます。
例えば、ヘッド重量250gのホーゼル内に3gの鉛を入れた場合、何%ヒール側によるのか?
わずか1.18% です。
これが3%になると、シャフト軸線上なので、ヘッドは実質重量以上に重く手に伝わります。加えて、シャフトの撓り機能も抑止されてしまいます。
鉛調整は3g以内に抑えて、他の方法でバランス調整をおこないます。他の方法・・・それを独自にあみだすのが職人の仕事です。
3グラムまでなら問題ないということらしいですね。
自分はクラフトマンではないので、何グラムまでなら大丈夫というような判断はできません。しかし今回のclub職人さんのコメントには、なるほどな……と思わされる部分がありました。
3グラムまではOKということは、5グラムはアウトということですよね。その理由が重心が何ミリずれる……といったことではなく、「シャフト軸線上なので、ヘッドは実質重量以上に重く手に伝わります。加えて、シャフトの撓り機能も抑止されてしまいます」というところ、非常に興味深く読ませていただきました。
数値ではなく、感覚で判断しているところが、流石だなと思った次第です。
ネック内重量調整を完全否定される方は、フェース面上の芯がズレるというようなことをおっしゃいます。ま、多少はズレるでしょう。だから、どうしたの……って思うんです。
疑問点をいくつか列挙してみましょう。
@そもそもアイアンの全番手のフェース面上の芯の位置は揃っているのか?
重量の精度も不十分なわけですし、ネックの穴も全てネック中央に真っ直ぐ空いているのかどうか……?その程度の精度のヘッドで、重心位置がきちんと揃っているとは思えない。
コンマ数ミリ重心が動くことに神経質になるなら、デフォルトの状態における重心の位置に関して、しっかりと測定したりしているのであろうか?
重量もロフトもライも精度はバラバラだけれども、重心位置だけは市販状態でピッタリと揃っているなどということは考えにくい。
A仮に市販品の重心位置が揃っていると仮定すると、ネック内重量調整を行った場合、確かにフェース面上の芯の位置は動くだろう。だから、ネック内で重量調整すべきでないというのは、理屈のうえでは分からないでもない。
しかし、だとすればフェースの裏側に鉛を貼るのも同じではないのか?
ヘッドの裏側に鉛を貼れば、重心位置はわずかに後方に移動するはず。そうするとフェース面上の芯の位置は、やはりコンマ数ミリ上方に移動するはずだが、これは問題ではないのか?
コンマ数ミリの世界であれば、どちらにしてもたいした問題ではないと思うのだが、何ゆえネック内重量調整だけを問題にするのか?
Bネック内重量調整を悪者にすれば、とりあえずシャフトを外し、再度組み立てることになるので、工賃稼ぎにはなる……というのが真相なのではないか?
実際に効果があるわけではないが、もっともらしい説明をすれば、プラセボ効果もあるからアマチュアゴルファーを騙すのなんて、ちょろいもんだ……なんて考えているのでは? ついでに「スパイン調整もしておきました」なんて言っておけば、感謝されることはあっても、文句を言われることはない。
ちょっと意地悪な見方をしすぎていますかね?
あくまでも個人的な推測ですから、間違っていたらごめんなさい

でも、100%間違っているということはないと思っています。
本当はもっと重要なことがあるはずです。
自分の中では、きちんとした調角というのが一番大事なことだと思います。
ロフト角、ライ角、プル角。
ロフトとライは測定器具ありますが、プル角を測定できる器械がある工房は皆無に等しいです。まあ、測定が全てではないので、目視できちんと調整できるのであれば、それでもいいのですが。
金属の性質を考えると、上の3つの角度は連動して動いてしまう可能性が大です。測定機器を使い、たとえばライ角のピッチをきちんと合わせようとだけすると、他の2つの角度が変わってしまいます。そのあたりを考慮して、いい塩梅に調整をしていく作業というのは、相当に難しい作業だと思います。下手な人に任せたら、とんでもないことになってしまう危険性は十分にあります。調整クラブが時に市販品のつるしの状態よりも悪くなってしまっているケースもありますが、それはこのあたりの事情に起因していると思います。
ライ、ロフトまでは合わせられても、プル角までしっかり計算して調整できる職人さんやクラフトマンの方が、どれだけいるでしょうか?
調角をしっかり行い、重量調整やバランス調整、グリップの装着まできちんとこなすというのは、想像以上に難しい作業だと思います。
測定機器と工具をそろえただけで素人ができるような作業ではありません。
鋭敏な感性と芸術的な目、そして器用な腕がなければできるものではありません。
club職人さんは、必要以上のネック内重量調整を行った場合、「ヘッドは実質重量以上に重く手に伝わります」と感性の領域の話をされています。やれ、バランスがとか、重心距離がとか、数値だけでクラブ性能を云々するクラフトマンとは違いますね。
ライもロフトも、重量もバランスも、きちんと数字が調整されているに越したことはありません。しかし、最も大事なことは、パター以外の13本のクラブが同一のスウィングで同じ方向に飛んでいくことだと思います。
それには視覚的な要素も含め、さまざまな数値では表せないファクターがあると思います。極端なことを言えば、数値は揃っていなくても、13本が同じフィーリングになるのであれば、それはそれで構わないのだとさえ思います。
以前、半分悪口のつもりで「測定屋さん」という言葉を使ったことがあります。機器で測定して、「お客さん、数字が合っていませんよ。数字合わせておきましょう」って言うだけなら、必要な機材さえ揃えれば、自分でもできます。
職業としてクラブいじる方がそれではダメでしょう……と思います。
ちょっと偉そうに書きすぎちゃいましたね。
ちょっとだけ反省します。
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